テーマ:安全・防災・地域
原子力防災とエネルギーについて
2012年6月16日
原子力防災とエネルギーについて
投稿者:目片信悟 テーマ:新しい形の事業の推進 コメントはまだありません
関西電力 大飯原発3号機、4号機の再稼働について県議会では2月定例会や4月臨時会
において、再稼働については慎重に判断すべきとの意見書を採択いたしましたが、夏を間近
に迎え、再起動について風雲急を告げるかのように慌ただしくなってきました。
今日にも政府が再稼働について判断するとの報道もありました。
さて、この原発問題については昨年の東日本大震災における福島第1発電所の事故をうけ、
電気を含めエネルギー政策について見直すべしとの国民的議論が沸き起こりましたが、現在
では再稼働するや否や、という議論ばかりが報じられている感が否めません。
もちろん議会でも慎重に判断すべきと議決したわけですから、その事について早急な結論には
違和感を覚えます。
今さらに嘉田知事はじめ関西広域連合の豹変について言うべきことはありませんが、少なくとも
1年前から原子力に変わる代替エネルギー、いわゆる再生可能エネルギーを強力に推進導入する
ことについては滋賀県も認識していたわけですが具体的に即効性のある政策を打ってこなかった
ことは確かです。特に太陽光の普及について今年度わずかばかりに助成の増額を決定はしました
が、もう少しスピードを上げて各家庭に導入を促すにはインパクトがなかったですし、また水力
発電については小水力を中心としたあまり意味のない、つまり発電容量が少なく原発に変わる
ものには大凡なりにくい発電方法を主張したりで、本当に知事の言う「卒原発」がなし得るのか
疑問に思います。
原発稼働中の事故については大いに不安を覚えるところではありますが、そもそも危険な核燃料
については稼働していなくても存在するわけですから、これをどうするのかということと、それ
に変わるエネルギーをどう確保していくのかということを早急に進めていくべきだと考えます。
特に滋賀県においては電気についてほとんどが他府県から供給してもらっていますので、電気の
地産地消、我が県で作り消費する仕組みを一刻も早く構築しなければと思います。
諸条件を考えますと地熱発電や風力発電は地政学的にも気象条件においても難しいでしょうし
やはり考えられるのは、太陽光発電、大規模水力発電、そして火力発電だと考えます。
特に安定的に供給できるとするなら化石燃料を使わない、且つ安定的に供給できる燃料を用いた
発電が望ましいと考えます。
滋賀県の産業については、エネルギー確保の如何によっては県産業の衰退や他府県への流失は
必至です。これは昨年の震災以来、また関東での計画停電などによっても今年の夏は大変だという
ことはわかっていたことですから、滋賀県が空洞化しないように早く手を打つべきです。
とにかく今からでも始められることはすぐに始める。しっかりと優先順位を決め迅速に取り組んで
いくように、私は主張していきたいと考えています。
産業界が大変、というだけの問題ではなく、それによって税収の落ち込みや雇用不安、そして県民
サービスの低下など回り回って私たちの生活に大きな影響を及ぼす前に、そうしたことを回避する
ための知識と経験を駆使し、決断し実行していくよう取り組んで参ります。
目片信悟
(めかたしんご)
詳細プロフィール
- 滋賀県議会議員
- ・常任委員会:総務・企業常任委員会
- ・議会運営委員会:議会運営委員会
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