テーマ:環境・文化
あれから2ヶ月、被災地の今は・・・・
2011年8月16日
あれから2ヶ月、被災地の今は・・・・
投稿者:目片信悟 テーマ:災害に強い交通インフラ、ライフラインの整備 コメントはまだありません
今回の訪問先 東松島市 石巻市 南三陸町 気仙沼市
8月10日から13日まで、前回の訪問から2ヶ月経ちましたが被災地へ行ってきました。今回で3度目です。
前回同様ボランティアを兼ね、今回は南三陸町、そして気仙沼市まで足を運びました。
現地はまだまだ片付いたという印象はありません。確かに2ヶ月前から比べると瓦礫の撤去などは進んでいるようにも感じますが、瓦礫自体の処理は進んでいないようです。集積場所に積み上げられたままですし、沿岸部などは損壊した建物もそのままの状態でいったいこの先どうなるのか、本当に被災された皆さんの胸中は想像しがたいものがあります。
前回同様、ボランティアは東松島市に行ってきました。
前回に比べるとボランティアの行き先や作業内容も変わっていました。話を聞くと、概ね個人宅での作業は一段落したそうです。一部、床下のヘドロ出しや家財の撤去はあるようですが、今は個人宅でも畑に溜まった乾いたヘドロの撤去や個人農家などのビニールハウス内のヘドロ清掃など、今まで断っていた方達の依頼に応えているそうです。
そして、今後は避難所生活者へのソフト支援に活動を拡充し、肉体労働的な作業は縮小するとのこと。
確かに、街の状況を見ていると人力によるボランティアの皆さんが出来る作業というものは減っている気がしました。
専門業者による解体撤去など、あとは機械などを使わないと出来ない作業や危険が伴うものが多いと思います。
今後は国や自治体が方向性を定め、それに基づいて計画しなければ到底進まない、またそのためにも早急に復旧復興計画を決めてもらいたいと思います。個人個人では判断が難しい事もたくさんあるんではないでしょうか。
また現地にいて感じたこと、まずハエが多かったです。ボランティアセンターでもハエが飛び交っていました。
衛生的にも良くないでしょうね。ニュースでもたびたび報道されていましたが、想像以上にこんなところでもと思いましたね。こういう季節だからとは思いますが、その元凶となるものを早く処理する必要があるんではないでしょうか。
あと、特に沿岸部で思ったのは強烈な地盤沈下です。70cm~100cmくらい沈んだそうです。と同時に地殻変動による地盤の移動。聞くところによると、地震と津波により敷地や道路などの境界線が不明になったとのこと。
今後の復旧復興に支障が来すおそれがあると感じました。
もとより、今までから敷地の境界などについては個々の利害者によって確定作業を行っていたこともあり、実際に商業用に取引された土地等でなければ敷地境界線などは不明瞭であることは簡単に想像できます。
復旧作業に入ったとき、敷地境界線などでトラブルになるなども考えられます。明確にしておくため座標による測量などの作業を出来れば先に済ませておくことで万が一の時に役立つし、迅速な復旧に必要ではないかと考えます。
また道路においてもかなり沈下したところも多く、橋との取り合いなどかなり段差が生じたりと、その対策も考えておかなければなりませんね。
またライフラインも場所に寄りますが水道管などの耐震化が進んでいるところはかなり早く復旧したそうです。
それから一番困ったのは情報が全く入ってこなかったこと。電気が来ないのでテレビもつかない、また携帯の充電もままならずあまり使えなかったこともあり情報が入ってこなかったのが非常に困ったと仰ってました。
やはり日頃から防災グッズの確保とその意識を持っておくことの大切さを感じました。
今回訪問して、それぞれの地域の沿岸部は全く手つかずと言っていいほど以前とあまり変わっていませんでした。
比較的被害の少なかった、海岸からかなり離れた皆さんはボランティアの皆さんのお陰もあって少しずつ元の生活に戻られつつありました。と言っても精神的にどうなのかは私たちにはわからないと思います。
ただ、少しでも被災者の皆さんのお役に立っていたら、と思います。
目片信悟
(めかたしんご)
詳細プロフィール
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